お悩み別ガイド

引き継ぎ資料がなく、退職・異動のたびに困る。
「書く時間」を作らずに手順書を残す方法。

経理の担当者が退職を申し出た。引き継ぎ書を頼んだが、日々の業務に追われて最終日までにA4で2枚。後任は毎日「これはどうやるんですか」の連続——。このページでは、引き継ぎが属人化する構造と、日常業務をやりながらAIで手順書を残す方法を整理します。

なぜ引き継ぎ資料は「ない」のか

「マニュアルを作っておけ」と言うだけでは資料は生まれません。構造的な理由があります。

つまり問題は担当者の怠慢ではなく、「文章化のコストが高すぎる」ことです。ここがAIで大きく変わった部分です。

書かせない。録って、AIに文章化させる

これまで:「書く」が前提 担当者が文章を書く 1業務に数時間 「手が空いたら」=永遠に後回し 結局、資料はない 手順は頭の中だけ 「当たり前」は書かれない 退職・異動で業務が止まる 後任は毎日質問攻め 聞ける相手はもういない AIを使う:「録る」が前提 普段の作業を録る 画面録画+話しながら操作 追加の手間は数分 AIが手順書に下書き 文字起こし→手順の箇条書き 文章化のコストが激減 本人が読んで直す 例外・注意点を追記 1か所に置いて検索できる状態へ 「書く数時間」が「録る数分+直す数十分」に変わる。 これなら日常業務と並行して積み上げられる
手順書づくりの before / after。文章化のコストをAIに肩代わりさせる

やり方はシンプルです。素材を残す方法は主に2つあります。

方法1:画面録画しながら、いつも通り作業する

パソコン業務なら、画面録画をオンにして、独り言のように「まずこの画面を開いて、先月分を選んで……」と話しながら普段の作業をします。WindowsにもMacにも画面録画の機能は標準で付いています。録画をAIに渡せば、音声を文字起こしして手順の箇条書きに整形するところまで下書きできます。担当者の追加負担は「録画ボタンを押して、話しながら作業する」だけです。

方法2:音声メモで手順を話す

現場作業や外回りなど画面のない業務は、スマホの音声メモに「この作業の手順を最初から話すと……」と吹き込みます。移動中の10分で1業務分は話せます。あとはAIが文章化し、箇条書きの手順書に整えます。

仕上げ:本人が読んで直す

AIの下書きには聞き取りミスや手順の飛びが混ざります。本人が一度読んで直す工程は省けません。確実なのは、別の人がその手順書だけを見て実際に作業してみることです。つまずいた箇所がそのまま「書き足すべき場所」です。

完璧なマニュアルより、「探せる状態」を先に

ここで発想を切り替えたいのが、目指すゴールです。全業務の完璧なマニュアル一式は、完成する前に挫折するか、完成した頃には手順が変わっています。先に目指すべきは、「困ったときに検索すれば、7割の答えが出てくる状態」です。

POINT 優先順位は「その人が1週間休んだら止まる業務」からです。請求書の発行、給与計算の前処理、特定の取引先だけの特殊な手順。全部を一度にやろうとせず、まず1人の担当者の月次業務3つから始めると、1〜2か月で「探せば出てくる」体験が社内に生まれ、その後が続きやすくなります。

こんな会社に向いています / 向いていません

向いている特定の人しかできない業務が複数ある/過去の退職・産休・急病で業務が止まった経験がある/「マニュアルを作ろう」と言い続けて数年経っている/少人数で一人が複数業務を抱えている
効果が限定的業務の大半が判断・交渉など手順化しにくい仕事/既に手順書が整備され、更新の仕組みも回っている/数か月以内の退職対応だけが目的で、その後継続する意思がない(応急処置にはなるが仕組みは残らない)

手順化しにくい「判断の仕事」も、判断基準を聞き出して残す方法は別にあります。そちらはベテランのノウハウの属人化の記事で扱っています。

よくある質問

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どの業務から残すべきか、を先に一緒に整理します

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